シャドーイングとは? 英語学習への効果や必要な時間・正しいやり方を丁寧に解説

はじめに

今回はシャドーイングについて考えていきます。シャドーイングとはそもそもどのようなトレーニングなのか?英語学習への効果や、必要な時間も丁寧に解説していきます。シャドーイングをするには事前の準備が大切です。英語の音声規則や変化も知っておく必要があります。シャドーイングの効果的な正しいやり方をステップごとに丁寧に説明していきますので、ぜひ参考にしてください。おすすめの教材やYoutubeなどもご紹介していきます。

   

 

参考文献

 

 

 

 

 

第二言語習得研究についてはこちら↓↓

www.sunafuki.com

 

 シャドーイング+多読で学習効果が高まります↓↓

www.sunafuki.com

 

第二言語習得研究に基づく実践トレーニング↓↓

www.sunafuki.com

 

英会話のトレーニングにはDMM英会話がおすすめ↓↓ 

www.sunafuki.com

 

 ポリグロットの習慣から英語学習のヒントがあります↓↓

www.sunafuki.com

 

多言語話者について解説しています↓↓ 

www.sunafuki.com

  

シャドーイングとは

シャードイングとは

シャドーイングShadowing)とは英語の音声を聞きながら、その音を真似して発音するトレーニングです。同時通訳の訓練にもよく使われているメソッドです。シャドーイングのポイントは、聞こえてくる音声のすぐ後ろを影(shadow)のように追いかけることです。

 

シャドーイングは、第二言語習得研究の立場からも高い評価を得ています。特に、言語知識の自動化を促進する効果があると言われています。それだけではなく、短期記憶の定着を促す効果も期待できるようです。第二言語習得研究などでその高い効果が認められ、一般の英語学習者にも急速に広がっています。

 

シャドーイングとは、「耳」と「口」を使って「音声」と「意味」を結びつけるトレーニングになります。まずは、音声を知覚して音声の意味を理解する必要があります。それができてはじめて、単語と文法の知識を「自動化」することができます。英語回路を作るためには下準備が必要になります。

 

「音読」や「リピーティング」等の他のメソッドもありますが、シャドーイングは、聞いた英語の音声をすぐに繰り返さなければならないため、より脳に負荷を与えるトレーニングだと言われています。

 

シャードーイングの歴史

シャドーイング(発話)は1950年代後半にLudmilla Andreevna Chistovich率いるLeningrad Groupによって音声言語知覚や吃音症の研究のために使用されていました。彼らは発話と知覚の時間差に興味を抱いていました。

 

シャドーイングはその後、コニュニケーションにおける発話と音声知覚の研究にシフトされていきます。それまで言語学では、音声知覚は発音される単語を時系列に一つ一つ分析されると考えられていました。しかし、実は音声知覚は時差を伴う統合的なプロセスだと明らかになっていきます。音声知覚のは背後に複雑なプロセスが潜んでいたのです。

 

音声知覚と発話の研究を通して、なぜ私たちが一度も聞いたことがない文章を理解できるのかもわかってきました。私たちの脳の中に、構文や文法の知識から出力された音声は耳の基底膜に届き、特定の周波数のパターンが検出されます。一定以上の周波数が基底膜に保持されると、聴覚毛が活性化します。

 

基底膜

引用:medel | How the Ear Hears Sound

 

さらに生物学的にシャドーイングの研究を続けていくと、音声知覚のプロセスと音声生成のプロセスは別々に行われず、部分的に重複していることが明らかになりました。音声知覚と発話がリンクしているという気づきが、言語活動の刺激や言語習得に活かされていきます。

 

シャドーイング技術と言語習得の関連研究

引用:Journal of Psycholinguistic Research | Language processing and reading ability in children,1988

 

その後、第二言語習得研究において自動化を促す効果があることが認められ、英語学習の代表的なメソッドとなりました。

 

シャドーイングの効果

自動化の促進

自動化の促進

知識の自動化は、インプットを4つのプロセスを意識して実行すると促進されることが明らかになっています。最後の統合を促すトレーニングとしてシャドーイングが有効だと注目されています。知識の自動化については過去の「第二言語習得研究」のブログを参考にしてください。

 

自動化促進の4ステップ

  1. 気付き:自分の注意を特定の項目に向けさせる
  2. 理解:意味に加え形式や機能も伴った深い理解を心がける
  3. 内在化:深い理解を利用可能な形でintakeする
  4. 統合:インプットした知識を長期的に留める

 

知識が自動化されれば英語を英語のまま理解できるようになります。なぜ英語学習において、自動化された顕在知識が必要なのでしょうか。英語が話せない人は英語を聞いて、日本語に変換してから英語を理解してしまいます。一方で、自動化された顕在知識をもっている英語学習者はスムーズに英語を聞いて英語を理解することができるようになっています。

 

自動化された知識

インプット効果 

日本人の英語学習者は比較的易しい英文であれば理解できます。但し、音声を流されると理解できない人が多いのではないでしょうか。音声と意味がつながらい現象は、個人の能力というよりは日本語英語教育が原因かもしれません。日本の学校では、音声(発音)をあまり重視してきませんでした。シャドーイングは、日本人が弱い発音を強化してくれるトレーニング法です。自分で発音できない音は聞き取れず、脳が音として認識してくれません。発音を強化すればリスニング力も並行して高められます。

英語の知覚

シャドーイングは、単語と文法の知識を自動的に使える最適なトレーニングになります。バラバラな単語を理解可能な熟語やフレーズ(チャンク)に置き換え、文型の知識に当てはめていきます。音声と同時に発話することによって、バラバラなピースを自分の力で埋め合わさせることができるようになります。

 

多くの英語学習者は、受験英語のおかげで単語と文法の知識はあります。ただし、その状態では話すことができません。シャドーイングは英語を英語のまま理解でき、英語を英語の語順のまま、前から理解できるようになるトレーニングです。単語と文法がつながれば、英語回路を構築することができます。

 

ワーキングメモリー

引用:studyhacker | 【英語シャドーイング科学的に正しいやり方と4つの効果

 

普通英語の音声を聞くと、音声知覚(音声処理)の負担が多くなってしまいます。但し、後述する音声変化のルールを理解すれば、脳の中の音声知覚処理の負担を減らすことができます。音声を理解する余力を残すことができるようになります。シャドーイングによって音声知覚の負担を減らせば、余裕をもって英語の自動回路をつくることが可能になります。

 

必要なトレーニング時間や到達度

必要な時間は特にありませんが、100%到達できるようにトレー二ングをすすめることが必要です。これから紹介するシャドーイングを実践すれば最低でも30分から1時間かかってしまいます。できるだけ毎日あるいは週に2、3回ぐらいは練習する時間が必要になるでしょう。

 

シャドーイングの効果を研究したデータを見ても、最低でも3〜5週間の時間を要するようです。短期的にではなく長期的にトレーニングをを続ける必要があるようです。時間を気にせずに、憧れのスピーカーを完全コピーするという意識が大切です。

 

ディクテーションとの違いは?

ディクテーションは音と文字を結びつける作業で、英語の音声を聞きながら、流れてくる英語を文字起こししていくトレーニングです。ディクテーションは聞こえた英語をノートなどに書き取っていくため、どの部分が聞こえていないのかを的確に知ることができます。ディクテーションは現状のリスニング力の目安を測るテストとして有効であると言えます。

 

ただし、ディクテーションは書き取るという作業に時間がかかってしまい効率的ではないとも言えます。リスニング力そのものを向上させるトレーニングでもなく、スペリングのミスや聞き落としている音声をチェックする仕上げの訓練と言えるでしょう。

 

こちらも参考になります↓↓

www.youtube.com

 

シャドーイングは難しい?

確かにシャドーイングは難しいですが、準備と手順を踏んで到達度を意識したトレーニングを実践することで初心者でも実践できます。次項のシャドーイングをする前に必要なことを必ず実践をすること。毎日あるいは定期的に実践する時間を確保すること。自分が愛着をもてる教材を見つけることが大切です。

 

難しいのは、シャドーイングを実践するための準備をしっかりすること・継続してトレーニングを続けること・完璧にコピーするまで続けることでしょう。音声を影のように追いかけるという行為は私たちが母国語を習得する際にも実践していることで、シャドーイングそのものは難しくありません。

 

初心者でも成功する方法とは?

シャドーイングを初心者でも成功する方法は、無理なく正しく興味のある教材で続けることでしょう。これから紹介する「シャドーイングをする前に必要なこと」を実践して、前準備をしっかりすることが大切です。もし上手くいってない場合は、学種効果を上げるための7ヵ条を参考にしてみてください。

 

潜在学習効果を上げるための7カ条

  1. 自分のレベルに合った、興味のある音声教材を選ぶこと
  2. できる限り、インプット音声に集中してシャドーイングすること
  3. 即座に繰り返す練習を心がけること
  4. テキストを見るのは前段階であって、すぐ次のステップに進む
  5. 間違えてもできなくも継続すること
  6. リズム・イントネーション・プロソディ(韻律)に着目
  7. 自分のシャドーイングの学習状況を見つめる(メタ認知を意識) 

引用:英語の「音」がズバリつかめる!決定版英語シャドーイング

シャードイングをする前に必要なこと

シャドーイングをする前に必要なこと

チャンク学習

チャンク学習

チャンク学習は、文の型(パターン)やかたまりを通して身につけ、瞬間的に使えるようにするための練習方法です。チャンクを身に付けたら、例文を少しずつ変化させながら、繰り返しトレーニングしていきます。英会話をしている際に、瞬時に反応できながら、ある程度正しい文を作れることができれば十分でしょう。そのための学習として、チャンク学習は必要となります。

 

母語習得中の子供は、ことばをチャンクで理解し、そのまま使っているようです。全ての言語はチャンクを組み合わせてコニュニケーションをとっているので、チャンク学習は言語習得の自然な流れだと言えるでしょう。

 

学校で文法を分析的に学習をしても、実際に話すことは難しいです。英文法を頭で理解することと、文法を使って話すということは違います。話す際には、ゆっくりと文法について考えていては会話は成り立ちません。言いたいことがほとんど自動的に口をついて出てくるようにしなければならないでしょう。

言葉の認識
チャンク学習は、シンタグマティック(syntagmatic)的に言葉を整理していきます。言葉の結びつきを意識することで、言語処理の近道を作ることができます。結果的に認知負荷を軽減させる効果があります。一方、学校での学習はパラディグマティック(paradigmatic)的なことが多く、思考が勝手に深化してしまいがちです。

 

スラッシュリーディング

スラッシュリーディング

スラッシュリーディングとは、英文にスラッシュを入れて区切ったものを使って音読をするトレーニングです。スラッシュを入れるのは、英文の意味の切れ目になっているところです。たとえば、前置詞や関係代名詞、接続詞の前などが目標になります。これによってできた意味のかたまりのことを「チャンク(chunk)」、「センスグループ(sense group)」などと呼ばれています。

 

このトレーニングの最大の利点は、英語をそのままの語順で、頭から理解していくことができるという点です。日本語に訳して理解しようとしてしまうと、後ろから前に戻って読み進めてしまいます。音声は次から次へと流れてくので、英文を頭から、チャンク単位で理解していくことが求められます。

 

スラッシュリーディングのこつはリズム良く読みながら、チャンクの意味内容を思い浮かべるようにすることです。情景を思い描いたり、その文章の書き手・話し手になったつもりで、相手に内容を伝えようと意識するのも効果的です。英文を黙読する際にも自然と文の切れ目がリズムでつかめるようになってきます。

 

発音規則のルール(フォニックス

フォニックス(Phonics)とは発音と文字の綴りの規則性を示すことです。どの文字が、どう発音されるかをを体系的にまとめた学問です。英語のカタカナ読みを脱却するために必要な知識です。残念ながら日本の学校では、フォニックスはほどんど教えられていないのが現状なようです。

 

Phonics is a method for teaching people how to read and write an alphabetic language

 

英語圏で育つ子どもたちは、日本語圏で育つ子が小さい頃に自然にひらがなを学ぶように、まずこのフォニックスを徹底的に学びます。文字の名前と発音、関連する単語を一緒に口に出して読み、文字と音を結び付けていきます。

 

英語圏のアルファベットの学習の流れ

  1. Aと書かれたカードを見る(リンゴの絵)
  2. エイ(文字の名前)、ア(文字の発音)を学習
  3. リンゴを「アッポー」と発音する

 

アルファベットと音の法則をベースに数多くのフォニックス(Phonics)ルールが存在します。例えば、「母音が2つ続く時は1つ目を長く発音して2つ目は発音しない」という規則があります。「train」という単語であれば、i は発音せず、 a を長母音 (long vowel) として発音される。

 

phonics.friends-esl.com

 

音楽に合わせて覚えられます↓↓

www.youtube.com

 

英語のカタカナ読みを脱却できます↓↓

www.youtube.com

 

音声変化の規則

連結

連結とは単語と単語の音がつながる現象のことです。私たちは単語を一つ一つはっきりと発音しているのではなく、実はつなげて発音しています。単語を一つ一つ単独で発音していていると、流暢に話すことができません。主な連結は下の3つです。

 

連結のパターン

  • 子音+母音:take up[téikʌ́p]→「テイク アップイカップ」
  • 母音+母音:go ahead[góuwəhéd]→「ゴゥ アヘッド → ゴゥワヘッド」
  • 子音+子音:take you[téik j júː]→「テイク ユーテイキュー」

 

リスニングで英語を聞き取れない時は、単語が連結されていないか疑う癖をつけましょう。法則を見つける際はカタカナ発音で良いですが、発話する時はフォニックスで学習した発音をこころがけましょう。

 

連結を丁寧に解説しています↓↓

www.youtube.com

 

同化

同化は連結と似ていますが、スペルとは違う音になってしまうので注意が必要です。連結の場合も音つながった時にその音が変化しますが、スペルと違う音にはなりません。代表的な同化をいくつか覚えるのが近道です。

  

代表的な同化

  • 「s+y」: miss you[mís(ʃ)júː]「ミス ユー → ミシュー」
  • 「d+y」: Did you [díd(dʒ)júː]「ディドゥ ユー → ディジュー」

 

同化の例を解説しています↓↓

www.youtube.com

  

脱落 

脱落は文末の破裂音や子音が発音されなくなる現象です。これも全ての単語をきっちり発音していたら、早く話せないからです。代表的な二つのルールを覚えておきましょう。

 

脱落の例

  • 子音 + 子音:good time[gú(d)táim]「グッドゥ タィム → グッタィム」※d脱落
  • 文末の破裂音:did it.[ái dídí(t)]「ディドゥ イットゥ → ディディッ」t脱落

 

脱落をわかりやすく解説しています↓↓

www.youtube.com

  

レベルに合った教材の準備(おすすめ教材)

シャドーイングを始める前に、自分のレベルに合った教材の準備が必要です。リスニングレベルを測る際にWPM(word per minutes)というのが一つの指標になります。これは1分間にどれぐらいの言葉が発話されるか測った指標です。数値が高いほどレベルの高い教材となります。WPMが記載されている教材を使えば、徐々に自分のレベルを上げてトレーニングをすることができます。

 

WPM

引用:cefrexambot | PART 2: LISTENING Trinity vs Cambridge

 

最初の一冊としては、門田氏の「決定版 英語シャドーイング」がおすすめです。今回のブログの理論や実践方法もかなり参考にさせていただいので、読者の方もスムーズに学習を始めることができるはずです。

 

決定版 英語シャドーイング

 

↓↓最初の一冊におすすめ

 

対話形式になっているので、初心者でも安心してトレーニングができます。各ステップで注意すべきこと・意識するべきポイントもまとまっているので効果的に学習を続けることができます。最初の一冊としてはおすすめの教材です。

 

また、「リスニング難度A+」にはWPM(word per minutes)が書いてあるので、自分のレベルに合わせてリスニングのトレーニングとShadowingを実践することができます。

 

↓↓ レベルに合わせたトレーニグにおすすめ

 

シャドーイングのやり方

シャドーイングの手順
シャドーイングは①リスニングから⑦レシテーションとステップを踏んでトレーニングをすすめていきます。次のステップに移行するポイントもまとめたので、ぜひ参考にトレーニングをすすめてください。

次のステップに移行するポイント

  1. リスニング:話の内容をおおかまに理解した
  2. マンブリング:音声に合わせぶつぶつと発話し、最後までやりきれた
  3. パラレルリーディング:語句や発音に不明確な部分がなくなった
  4. プロソディ・シャドーイング:音声と同じテンポ・スピードで発話できた
  5. コンテンツ・シャドーイング:情景を想像しながら発話できた
  6. リピーティング:ほぼ正確に音声を模倣できた
  7. レシテーション:自分がスピーカーになりきることができた 

シャドーイングの注意点

注意すべきことは、上記のサイクルを一つのコンテンツに対してやりきることです。それぞれのステップを別々の教材で実践しても効果が低くなってしまいます。

 

リスニング

まずは、テキストを見ずに音声だけ聞いて、全体像をつかみます。「どんな話をしているだろう」程度で大丈夫です。この時点では一語一語聞き取れなくても問題ありません。スラッシュ・リーディングの学習を活かし、頭から英語を理解するイメージで音声を知覚していきましょう。意味のかたまりを意識して、リスニングをしましょう。

 

話の流れをつかむコツ

  • 情景をイメージする
  • 次の展開を予想する
  • 話者の人物像をつかむ

マンブリング

テキストを見ずに音声に合わせて小声で話してみます。この時点では、正確な発音やイントネーションに注意する必要はありません。大切なのは、音声に合わせて口を開けて発話してみることです。もし発音できない、イントネーションが曖昧な単語があったら確認の作業を進めましょう。案外、ぶつぶつと声に出すのも難しいことに気付きます。

 

音声知覚よりも発話を意識して、多少音声とづれたり・上手に発音ができなくもとりあえず音声に合わせることを心がけます。テキストを見ずに我慢して、音声を頼りに頭の中で文字と音を結び付けながらアウトプットしましょう。

 

パラレルリーディング

リスニングで内容の概要をつかみ、マンブリングで発話の準備をしたらパラレルリーディングのステップに進みます。パラレルリーディングは、テキストを目で追いながら音声と同時に発話していくトレーニングです。この時、リスニングやマンブリングで聞き取れなかった箇所を参照する作業が必要です。

 

確認が必要な作業

  • 聞こえなかった音声(同化や欠落などの音声変化を疑う)
  • 上手に発音できなかった音声(発音記号などを確認)
  • 不明確な単語や語句(辞書などで意味を確認)

 

英文の内容や発音を確認しながらパラレルリーディングを実践していきますが、ポイントは比重の置き方です。テキストの音声を忠実に真似をしながらトレーニングするパターンと、音声少し復唱しながら(頭の中で音声情報を保持しながら)適宜テキストを参照するパターンがあります。この2つをバランスよく繰り返しながら、精度を高めていくのが理想です。

 

2つのパラレルリーディング

  • テキストの音声に主として従う
  • 音声を聞いて復唱しながら、適宜テキストを参照する

  

プロソディ・シャドーイング

プロソディ・シャドーイングとは、プロソディ(prosody=韻律)を意識するシャドーイングです。抑揚やイントネーション、息遣いをできるだけ真似して発話します。テキストを見ないで、音声を上手く再現することに意識を向けます。プロソディ・シャドーイングから脳にかかる負担が大きくなります。ここからが本格的なシャドーイングと言って良いでしょう。

 

プロソディ・シャドーイングのやり方

  1. 英文が聞こえてきたら、1、2語遅れくらいで同じように発音。
  2. よく音声を聞いて、発音、間、リズムやイントネーションまでコピーする。英文を見ながら行なうときは、オーバーラッピングにならないように気をつける。
  3. 英文の内容まで考えようとせず、とにかく音に集中して、正確な発音を同じスピードで再現する。

引用:studyhacker | 【英語シャドーイング科学的に正しいやり方と4つの効果

 

プロソディ・シャドーイングでは内容の意味を同時に頭で100%理解する必要はありません。内容理解に関しては、次はコンテンツ・シャドーイングがありますので、音声の精度を意識しながら、できるだけ大きな声で発話しましょう。

 

コンテンツ・シャドーイング

コンテンツ・シャドーイングは、コンテンツ(Content=内容)を意識したシャドーイングです。文章の意味を理解することがトレーニングの目的が置かれています。流れてきた英語音声の意味を理解しながら、情景を頭で思い浮かべるのが狙いです。プロソディ・シャドーイングと比較して、意味の理解が求められるコンテンツ・シャドーイングはより脳に負担がかかるトレーニングです。

 

プロソディ・シャドーイングにより音声知覚を自動化することができれば、そのぶん意味理解に脳内のメモリを使用することができるため、コンテンツ・シャドーイングがよりスムーズにできるようになります。韻律から内容重視への段階を経て、シャドーイングを実行することで、高い効果が期待できます。

 

リピーティング

リピーティングは途中で音声を止めて、記憶に留めた文章やフレイズを繰り返すトレーニングです。リピーティングに関しては、これまでのシャドーイングが不十分で実践してしまうと、間違った発音やイントネーションのまま記憶してしまうので注意が必要です。スピーキングに使える語彙やフレイズを内在化する訓練になります。

 

レシテーション(暗唱)

最後のステップはレシテーションになります。テキスト全体を暗唱して発話するトレーニングです。脳の中に内在化されて英文やフレイズを繋ぎ合わせ、何度も暗唱に挑戦してみましょう。誰かに説明したり、聞いてもらうのも効果があるようです。

 

レシテーションの効果を上げる方法

  • インタビュー教材→自分が実際にインタビューされた姿を想像
  • スピーチ教材→自分が実際にスピーチしている姿を想像

  

おすすめ動画(youtube 

おすすめ動画

English Lessons with Laura(初級者 )

音声規則や発話の仕方など、初心者にもわかりやすく丁寧に説明しています。特に、音声変化のルールを悪い例・良い例に分けて解説しています。音声を繰り返し発音してくれているので、セルフトレーニングにも最適です。

 

www.youtube.com

 

English Coach Chad(初級者)

ポジティブに楽しく英語の勉強ができるように動画を配信しています。動画にテキストが出てくるので、彼の音声に続けて発話のトレーニングをすることができます。音声の質も良く、音の繋がりや特徴を観察することができます。

 

www.youtube.com

 

TED(中級者)

市販の教材をシャドーイングできるようになった中級者の方は、長いスピーチを使ってシャドーイングをすることをおすすめします。コンテンツ・シャドーイングの際は、自分が実際に観衆の前で、スピーチをしている姿をイメージできると英語学習のモチベーションがさらに高まります。

 

www.youtube.com

 

Brendon.com(上級者) 

Brendon Burchardはベストセラー作家でありながら、ライフコーチャーとして人々のモチベーションを高める動画を数多く配信しています。ネイティブスピーカー向けの動画なので話すスピードは早いですが、レシテーションをする価値のある動画です。

 

www.youtube.com

 

参考

wikipedia | Speech shadowing

medel | How the Ear Hears Sound

academia | Language processing and reading ability in children: A study based on speech-shadowing techniques

studyhacker |【英語シャドーイング】科学的に正しいやり方と4つの効果 

Atsueigo|シャドーイングとディクテーションどちらがいい??

フォニックス (Phonics) 入門 | 目次

KidsTV123 | Phonics Song 2

NextepちぐさのYouTube英会話教室 | 大人のフォニックス

『あいうえおフォニックス』英語発音 | 英語の音節動画シリーズ

cefrexambot | PART 2: LISTENING Trinity vs Cambridge

English Lessons with Laura | 一緒に練習しましょう【shadowing

English Coach Chad | SHADOWING English Speaking Practice

TED | What makes a good life? Lessons from the longest study on

happinessBrendon.com | How Incredibly Successful People THINK