元国語教師が「言語」と「英語」を考えるブログ

「言葉」との向き合い方、 英語学習、スペイン語、中国語、マーケティング・コミュニケーションについて考えていきます!

英単語の語源図鑑から学ぶ 語源学習の本当の意義とは?

はじめに

「英単語の語原図鑑」とはかんき出版から2018年5月に発売された英単語学習のテキス

トです。直感的にわかるイラストを特徴に、たった100語の語彙で10000語レベルの語

彙が身につけることができます。

 

実は、本書は同著者が以前執筆した「連想式にみるみる身につく語源で英単語」の続編

となっていますが、イラストが増えてさらに読みやすくなりました。

 

発売から1年以上が経ちますが、売れ行きは好調なようで、50万部を突破しています。

今回は本書をヒントに、語源学習の本当の意義を自分なりに考えてみます。

 

prtimes.jp

 

 

「英単語の語原図鑑」が売れた理由

これまでの単語に付随して無機的に覚えていた語源が

ビジュアル的に分かりやすく説明されて

気軽に脳に定着させやすくなった点が一番の理由かもしれません。

 

語原の重要性は英語学習者には周知の事実でありましたが

それを分かりやすく体系的にまとめることは難しいのが現状でした。

 

英単語の語源図鑑はビジュアルをふんだんに使い

重要な概念を損なわずに、コアなイメージをしっかりと伝えています。

 

また、図鑑ということで今もっている単語帳のサブとして活用できる点も

魅力的かもしれません。

 

 

語源学習者は語学学習の縮図

語学学習に必要な習慣や技術はたくさんありますが

知識の定着に特化すれば3つ挙げられるでしょう。

 

1できるだけ少ない時間で知識を蓄える

2覚えた知識を既存の知識と関連づけて、記憶を強化する

3基礎をしっかり定着させて、それに上積みさせる

 

語原の知識を活用することで、効率的に学習できる

既知の語源を活かして、少ない時間で新しい語彙を獲得できる。

 

語原の知識が強固になれば、一度覚えた単語は忘れにくい。

なぜなら、語源の意味を派生したものがその単語であるからだ。

 

実はこの3つは、語学学習で必要とされるスキルそのものです。 

 

語彙を覚える段階から語源を意識して英語学習に取り組めば

その後の学習がよりスムーズに進んでいくはずです。

 

www.rarejob.com

 

 

語源の恩恵

私たちは英語を勉強しているとき

同じような意味の単語がなぜこんなにあるのだろうと疑問に思います。

ほとんど同じ意味なのに、なぜ一つにまとめないのかとか。

 

その答えは英語の元をたどると様々な言語(ラテン語、フランス語、ドイツ語等)

が背景にあるからです。

 

以下のブログでは、12000単語の語彙を突破するには語彙の概念が必要だと

言われています。それに加えて大事な考えも示唆されているような気がします。

 

なぜ私たちが多様な表現ができる語彙を獲得したのかというと

他国の言語の恩恵があるはずです。

 

英語も複数の言語から成り立っていいます。日本語も中国から言葉を輸入しました。

おおくの西洋の概念は日本語にありませんでした。

 

また、英語を書くときには例えば、ラテン系の言葉を書くとアカデミックな

印象を与えることができます。これも、ラテン系の言葉がアカデミックな文化

をもっているということに起因するはずです。

 

www.multilingirl.com

 

 

語源で自国と他国の文化の差異に気づく

言葉の起源を遡ると同じ共通の単語でも

それぞれの文化で着眼点が違っていることもあるようです。

 

madoken.jp

 

「まどそもそもどのな意味なのかた限りではおもに3つに類型化できるであるすなわち「風の目「 (採光換気のための) あな「外を見る目 (あな) である

 

こちらでは、「まど」の語源に迫っています。

窓という単語が、文化によって機能や目的が違うことが分かります。

 

news.livedoor.com

 

有名な話ですが、虹は国によって見え方が異なります。単語に立ち戻って考えてみると

身の回りの事物の見え方が全く違うことに改めて気づきます。

 

言葉によって異なる世界の切り取り方は「語源」に着目することで

はっきりと意識されるようです。

 

lingo-apps.com

 

言葉の根っこに注目すると、文化の違いに辿りつく。

文化はすごく細かいことの積み重ねによって成り立っているのだろうか。

そう思わされます。

 

語原で文化の共通地をさぐる

www.excite.co.jp

 

日本語は昔から中国の漢字に影響を受けてきました。

しかし、最近では日本の文化が現代の中国文化にも影響を与えています。

 

「宅男」という言葉は、元々日本語の言葉ですが

今では中国では「家にこもって漫画やゲームをしている男」として認知されています。

 

その他にもたくさんの言葉が中国語に渡っている。

これらの現象は何を意味するだろうか?

 

日本の言葉が中国でも使われているということは

その言葉に含まれている概念や感覚がその国受け入れられたということです。

 

海を渡った言葉に着目すれば

二国間の文化交流のヒントが見えるかもしれない。

 

 

おわりに

語源学習が必要な理由は、言語学習を効率的に効果的にするだけなのか?

私たちが語源学習に惹かれる理由は

根っこの部分、エッセンスを知りたいからだと思います。

 

それは自分の言語を知ることにもなります。

 

一つ一つの言語は、様々な言語から成り立っています。

それぞれの単語にも固有の意味が存在していました。

 

語彙を意識することで自国の文化を知り

他国との違いや共通点を知ることができるのではないでしょうか。