はじめに
今回は複数の言語を同時に学ぶことについて考えていきたいと思います。日本はモノリンガルの国ですが、複数の言語を学ぶことにはどんなメリットがあるのでしょうか。多言語になればどのように活動の幅が広がるのでしょうか。どの言語の組み合わせが良いのかも考えていきます。
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モノリンガルの国、日本
実は、欧州の多くの国々では複数の言葉を学校で勉強するようです。EUMAGによれば、ルクセンブルグ、ラトビア、オランダは特に母語のみの話者が極端に少ないようで、ルクセンブルグはおよそ6割の人が母語+三ヶ国語を話すようです。日本は全くの間逆の状況ではないでしょうか。複数の言語を勉強することで、自国のモノリンガルの状況を改めて見つめ直す機会になります。それでけでも複数の言語を勉強する価値はあるのではないでしょうか。
活動の幅が広がる
複数の言語を取得すれば、自国だけが活動の範囲ではありません。国外もあなたの活動の範囲になります。国籍というものはなかなか変更できませんが、自分の生活範囲はインターネットネットが普及した時代においては、いくらでも広がるでしょう。旅行、趣味、仕事も海外に広がり、多様な生き方を享受することができます。日本も外国人の労働者に頼る時代がやってきました。国内においても複数の言語を取得すれば、仕事での活躍の幅が広がります。厚生労働省の調査によれば、外国人労働者のおよそ3割が中国人で、その伸び率も高いようです。中国語を話すことができれば、将来の活動の幅が広がるかもしれません。(厚生労働省の外国人雇用状況)
主体的に生き方を選択できる
日本語圏だけが活動の範囲ではなくなるということは、自分でどのように生きるかを選択することができます。自分はこの文化の人が好きだから、もっと~国の人と交流したいとか。特定の国の政策に共感すれば、その国で仕事を通して自己実現も可能になるでしょう。外の世界に目を向ければ中と外の違いがはっきりします。そのような視点を持てば、もっとっと自分の生き方を見つめ直すことができるのではないでしょうか。
複数の外国語を同時に勉強するコツ
強い意思を持つこと。勉強する複数の言語を学ぶ目的がはっきりあることが前提かと思います。バイリンガルはかっこいいとか、たんなる憧れで始めてしまうと、長く続きません。テクニックやコツは実は明確なものは残念ながらないと思います。強い意志×努力がすべてではないでしょうか。
ラテン語を同時に勉強するべきか?
フランス語、スペイン語、イタリア語はすべてラテン語ですので、同時に勉強するのが効率的なのでしょうか?おそらく欧州出身圏の人が別のラテン語を複数勉強するのは効率的でしょう。ネイティブのラテン語話者は単語を比較したりするだけで、身につけることができるからです。日本語ネイティブの日本人がラテン語を同時に勉強する条件は、まず一つのラテン語を中上級以上に上げることです。その一つの強いラテン語の知識をスライドさせながら、新しい言語を取得していくべきでしょう。そのためには、一つの言語のレベルを維持しながら、新しい言語を学習する時間配分も大切ではないでしょうか。
何と何がオススメ?
東洋の言語と、西洋の言語はお互いに記憶を妨げないのでお勧めです。西洋の言語を同時に勉強してしまうと、文法事項で躓いてしまう恐れがあります。個人的な経験によれば、一番のお勧めは中国語と英語です。やはり、文法の基本的な構造が似ているにも関わらず、中国語は漢字の言語で、英語はアルファベットなので、混乱が少ないでしょう。中国語の単語を覚えていると多くの単語は日本語の漢字と同じような意味を持っています。ですので、単語を覚える時間を節約できます。また、中国語の語順は英語に似ています。英語の文法の知識も中国語の学習に活かすことができます。
英語の学習を終えたら
英語の学習を終え、ある程度のレベルに達したら次はどの言語を勉強すべきでしょうか。英語の次に大切な言語は?しかし、実際には大切な言語という表現は実は適切ではないでしょう。自分の趣味や交友関係によって、その大切な度合いも変わってきます。話者数や話されている国だけでそれを判断するのは難しいような気もします。下記のサイトによれば、2050年までに最も話されている言語は、中国語・スペイン語・英語になると予測されています。興味深いのは、話者数がスペイン語が英語をわずかに上回っているところです。将来の予測をもとに、これから学習する言語を決めるのも良いかもしれません。
www.cactuslanguagetraining.com
最後に
「やらなければならない」という義務感では成長できません。誰かに言われたとか、一時的に必要になったという理由で語学を伸ばすことはできないでしょう。「やりたくてしょうがない」というワクワク感がないと長期的に語学と向き合うことは難しいのではないでしょう。そのためには様々な工夫が必要です。自分の好きなことと関連付けるとか、毎日達成感を少しずつ味わえるようなレベルにあったテキストを絶えず探し続けるなどの地道な努力が必要です。
参考
cactus|Languages of the Future: Most Spoken Languages in